奇跡の宿場
今日は二川の本陣資料館の関野準一郎展と、桜ヶ丘ミュージアムの豊川海軍工廠空襲展を見に行くつもりだったけれど、とにかく朝からカメラがいじりたくて、被写体としての宿場がみたくて、ネットサーフィン。
見つけ出したのが飯田にある大平宿(おおだいらしゅく)。
ドライブとしては適当な距離か、と勘違いしつつ151号を北上。
途中旧田口鉄道鳳来寺駅付近で、崩壊寸前の近代建築を見つけたりして、有意義なドライブでした。
ネット上に大した写真がないんですが、今回ばかりは度肝を抜かれました。
大平宿に比べたら妻籠や奈良井ですら単なる観光地に過ぎない。つまり金儲けの道具。
大平は道路も建物も昔のまま。
生活用水として使われていただろう水量豊富な小川。
とにかく驚いた。
これほど江戸時代の宿場のイメージを残した地域は他にはない(と思う)
客なんてロクロクいない。建物にはだれも住んでいない。
東海道や中山道の明治前期の宿場写真ってのをたまに見かけるけど、そこまで規模は大きくない30戸程度しかない集落。
集落であり、旧宿場であり。
妻籠を評して「奇跡的に残った町並み」という人がいるが、そんなもの笑えてきてしまうほど。
よくぞここまで保存した!
これこそ奇跡だ!
緩やかな坂道にまばらに家が建ってる。
二階がせり出した、このあたり地区特有の建物型式。
木曽でもたまにみかけるけどね。
200〜300mの間に点在する家々。
先を行く嫁に「帰りたくない」とだだをこねてしまった旦那。
そんな保存家屋の玄関先にクワガタがいた。
「このあたりではクワガタは普通の虫なんだね」
せっかくみつけたクワガタなので記念撮影。
特別出演してもらって、建物の玄関につかまってもらった。
クワガタ+古民家+旧街道=....ゴキブリ(笑)
クワガタを立体感に撮れないと、クワガタもゴキブリも変わらない。
どっちも甲虫だ(爆)
帰りしな、唯一みやげもの屋と呼べる店に入っておばちゃんと話した。
「朝は寒いよ。窓はしめて布団かぶって寝るだぁよ」
「これが今頃の気候だよ」
端にあった温度計を見た。
針は20℃を指し示している。
「信じられん!」
ついつい叫んでしまった。冷たい風が坂の上から流れてきて、うっすらかいている背中の汗をなでてゆく。
たまらない快適さ。
「ここでも今は夏ですよね」
なんてバカなことを聞いてしまったおれ。
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